音楽業界講座 コラム Vol.1
・音楽を仕事にするために必要な才能とは?
「音楽業界で働きたい!」って人は今も昔も多くいて、よくある質問として「ミュージシャンとして必要な才能って何ですか?」みたいなことを聞かれます。
そういった質問をされる方は音楽的知識やスキル、カリスマ性なんかをイメージしている方が多いのですが、業界に属している側から見てみると結構違うところにポイントがあると感じます。
ここでは、ミュージシャンに関わらず「音楽業界人」として一流の人たちが共通して持っているような要素をいくつか挙げてみたいと思います。
1、時間をしっかり守る、大事にする
プロというか「仕事」ということであれば当たり前のことなんですけど、音楽業界って不思議なことに「時間にルーズでも良いじゃん!」みたいな風潮があります。特に一昔前のロックが好きなアマチュアさんに多いです。スタジオの練習に遅刻してしまったり、ライブのリハーサルに遅れてしまったりとかですね。
でも実際は音楽も立派な仕事ですから、時間を守るってのは大事で一流の人ほどきっちりしてます。
実はそういった部分って、周りの人と良い信頼関係を築くのに非常に有効な部分なんですよね。。
時間とは違う部分ですが、スタジオの使い方がとても綺麗ですぐに次の方が使えるようになっていたりと、気配りがしっかり出来ているのが一つの大事な素質ですね。
とかく音楽業界はそういう部分が割と軽視されがちなので、逆を言えばそんなことを守るだけで割と高い評価が貰いやすい業界ですね(笑)
2、明るくて、話しやすい。そして礼儀正しい
音楽業界で仕事をしていると、頻繁に新しい人と顔を合わせます。音楽に限らず色々な芸能、メディアなど他業界の人たちとの絡みも多いです。
そういった人たちと常に良い信頼関係を結んでいくにはやっぱり「第一印象」って大事で、ここらへんもプロの人たちはすべからく意識していてとてもコミュニケーションが取りやすいです。
ビジュアル系業界とかは特に顕著で、アマチュアの人たちは自分たちの「こだわり」が強くてなかなか取っ付きづらかったりするんですけど、一流の人ほど「この人たちビジュアル系じゃなくて普通の仕事(営業とか)でも全然生きていけそうだなー」って感じさせられるくらいに人当たりが良いですね。
3 、常に新しいものに目を向けてる
どの分野でも一流の人ほど「個性」や「こだわり」が強く、その部分が魅力的なんですが、そういった人たちはその部分を自分で意識するとともに周囲へのアンテナも常に広げ続けています。
音楽の流行はもちろんのこと、TwitterやFacebookなどのSNSを使ったプロモーションなど使い方が上手かったり、先駆者として人気を獲得している人たちの中には必ず「ミュージシャン」が居るんですよね。
「ロマンスの神様」などで有名な広瀬香美さんもTwitterのかなり初期の段階で公式アカウントして認定されていたりしていて、こういったものを柔軟に受け入れてきちんと活用する工夫をしているんですね。
今回は僕自身が活動をしていて実感するいくつかの要素を挙げてみました。
これらの要素っていうのは必ずしも「専門的」であったり「生まれ持った才能」が必要なわけではありません。
今の日常生活でも十分に手に入れられるものなので、今のうちから磨いていくことが音楽業界へのチャンスを作る近道かもしれませんね。
「よくわかる音楽業界講座」全12回コース
詳細サイト http://netongaku.sakura.ne.jp/og.html
音楽業界 「よくわかる音楽業界講座」 担当講師
磯部貴志
学生時代に鍵盤、ギターやベース、ドラムなどのオールマイティな実技に加え、作曲や音楽史やジャズ奏法も学ぶ。高校卒業後にはバンド活動と平行してライブイベントのローディーとして仕事をしながら現場の経験を積む。現在はイベント業務の企画プロデュース等を中心として新人ミュージシャンの発掘、育成、PAや新人アーティストのレコーディングサポート、その他スタジオワークを行っている。